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令和6年度全国学力・学習状況調査(下関市)の結果について
令和6年度全国学力・学習状況調査の下関市の結果及び分析等について、お知らせします。
令和6年度全国学力・学習状況調査(下関市)の結果
1 調査の目的
- 義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図る。
- 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる。
- そのような取組を通じて、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する。
2 実施日
令和6年4月18日(木曜日)
3 調査対象及び教科
- 小学校第6学年:国語、算数
- 中学校第3学年:国語、数学
4 調査内容
- 教科に関する調査
- 身に付けておかなければ後の学年等の学習内容に影響を及ぼす内容や、実生活において不可欠であり常に活用できるようになっていることが望ましい知識・技能等
- 知識・技能を実生活の様々な場面に活用する力や、様々な課題解決のための構想を立て実践し評価・改善する力等
- 生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査
- 児童生徒に対する調査
- 学校に対する調査
5 実施校
- 小学校:40校
- 中学校:22校
6 調査結果(平均正答率)
1.平均正答率
国語 | 算数 | |
---|---|---|
下関市 | 67 | 62 |
山口県 | 68 | 64 |
全国 | 67.7 | 63.4 |
国語 | 数学 | |
---|---|---|
下関市 | 56 | 51 |
山口県 | 58 | 52 |
全国 | 58.1 | 52.5 |
※平成29年度から、都道府県・市町村等における各区分の平均正答率は、文科省から整数値による提供(全国については、小数点第一位まで公表)
2.教科ごとの結果 ※〇概ね身に付いているところ ●課題がみられるところ
(1)小学校 国語
〇情報と情報との関連付けの仕方、図などによる語句と語句との関係の表し方を理解し使う。
〇資料を活用するなどして、自分の考えが伝わるように表現を工夫する。
●文の中における主語と述語との関係を捉える。
●人物像や物語の全体像を具体的に想像したり、表現の効果を考えたりする。
(2)小学校 算数
〇除数が小数である場合の除法の計算をする。
〇問題場面の数量の関係を捉え、式に表す。
●速さの意味について理解している。
●球の直径の長さと立方体の一辺の長さの関係を捉え、立方体の体積の求め方を式に表す。
(3)中学校 国語
〇行書の特徴を理解している。
〇必要に応じて質問しながら話の内容を捉える。
●意見と根拠など情報と情報との関係について理解している。
●話合いの話題や展開を捉えながら、他者の発言と結び付けて自分の考えをまとめる。
(4)中学校 数学
〇等式を目的に応じて変形する。
〇複数の集団のデータの分布から、四分位範囲を比較する。
●与えられたデータから最頻値を求める。
●事象を数学的に解釈し、問題解決の方法を数学的に証明する。
7 調査から分かる成果と課題
1.教科に関する調査
(1)【成果】国語科の基礎的・基本的な知識・技能
言葉の意味や文字の特徴を理解している。
(2)【成果】算数・数学科の基礎的・基本的な知識・技能
四則計算や文字式の計算が定着している。
(3)【課題】必要な情報を読み取る力
文章と図表等の複数の資料から、目的に応じて必要な情報を正確に読み取ることに課題が見られる。
(4)【課題】考えや理由を説明する力
説明するために必要な情報を整理し、工夫して表現することに課題が見られる。
2.児童生徒質問調査
質問項目 | 5年生までに受けた(1,2年生のときに受けた)授業では、課題の解決に向けて、自分で考え、自分から取り組んでいましたか。 | 学習した内容について、分かった点や、よく分からなかった点を見直し、次の学習につなげていますか。 | 先生は、あなたのよいところを認めてくれていると思いますか。 |
---|---|---|---|
下関市 | 82.3% | 82.8% | 91.1% |
山口県 | 81.8% | 80.6% | 90.0% |
全 国 | 81.1% | 79.4% | 90.2% |
※数値は、質問に対して肯定的に回答した児童生徒の割合
・学習意欲や自己効力感に係る質問項目において、肯定的な回答の割合が全国平均と比較して高く、学びに向かう姿勢について成果が見られる。
質問項目 | 普段(月曜日から金曜日)、1日当たりどれくらいの時間、テレビゲーム(コンピュータゲーム、携帯式のゲーム、携帯電話やスマートフォンを使ったゲームも含む)をしますか。 | 普段(月曜日から金曜日)、1日当たりどれくらいの時間、携帯電話やスマートフォンでSNSや動画視聴などをしますか。(携帯電話やスマートフォンを使って学習する時間やゲームをする時間は除く) |
---|---|---|
下関市 | 76.7% | 66.6% |
山口県 | 74.2% | 64.2% |
全 国 | 72.3% | 65.2% |
※数値は、1日当たり1時間以上と回答した児童生徒の割合
・テレビゲーム、SNS、動画視聴の時間が長くなるにつれて、各教科の正答率が低くなっている傾向があるため、家庭での約束を確認したり見直したりする必要がある。
8 今後特に力を入れていく取組
1.読解力及び説明力向上のための学習指導の充実
(1)読解力及び説明力向上に向けて
〇文章や図・グラフ等、複数の情報を整理して自分の考えをまとめる学習活動を取り入れた授業づくり
〇ICT機器等を活用し、発言や内容を振り返りながら、伝えたい事柄を明確にし、筋道立てて論理的に説明する学習活動を取り入れ た授業づくり
(2)授業づくりリーフレット下関スタンダード [PDFファイル/1.47MB]をもとにした学習指導
〇「何ができるようになるか」「何を学ぶか」「どのように学ぶか」を明確にした授業づくり
○見通しと振り返り(評価)のある授業づくり
2.教員の指導力向上に向けた研修の充実
(1)初任者研修、フォローアップ研修、中堅教諭等資質向上研修等における下関スタンダード [PDFファイル/1.47MB]を活用した授業づくりに関する指導
(2)学力向上担当、研修主任を対象とした学力向上に係る研修の実施
(3)教職員を対象とした自主研修会「わくわく教師塾 in下関」の実施
(4)校内研修における3つの取組の推進
〇全国学力・学習状況調査等の結果分析と課題把握(誤答分析・質問紙結果に基づく授業改善)
〇課題解決へ向けた「目標」と「取組」の共有・協働実践
○ICTの効果的な活用を全校的・系統的に進めるための取組の共有、分類・整理
3.家庭や地域との連携の充実
(1)全国学力・学習状況調査等の目的や実施状況等を児童生徒や家庭、地域との共 有
(2)家庭学習の内容を具体的に示したり、取組の成果を価値付けたりする家庭学習の推進
(3)コミュニティ・スクールの仕組みを生かした中学校区での合同研修会や9年間の学びを意識した学校・地域連携カリキュラムの実施・改善
9 お問い合わせ先
下関市教育委員会 教育部 教育研修課
連絡先 083-231-2310