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令和6年度人権ステップアップ講座を開催しました
下関市では、人権問題に対する正しい認識を広め、人権意識の高揚を図ることを目指し、地域等で人権問題を身近に考える際のリーダーの育成を図るため、年間3回の人権ステップアップ講座を開催しています。
第1回「ヤングケアラーについて考えよう」
日時:令和7年1月16日(木曜日)14時~16時
場所:やすらガーデン 講堂
テーマ:子ども
演題「ヤングケアラーについて考えよう」
講師:山口県立大学社会福祉学部准教授 横山 順一 氏
講座の様子
ヤングケアラーの理解について、また私たちにできる支援や社会全体で取り組むべき課題について、ご講演いただきました。
ヤングケアラーは家族外からの発見が難しく、個別に事情が異なり、介入の接点をどう見いだすかがポイントというお話がありました。ヤングケアラー本人の揺れ動く気持ちを知り、本人の思いを尊重し、そして本人が自己実現できるよう寄り添って安全な場所につなげることが大事ということを学び、大変有意義な講座となりました。
参加者アンケートより(抜粋)
・「今までケアを担ってきたことを尊重する」ことが一番心に残った。
・自分の回りにはいないと思っていたが、見方を変えるとヤングケアラーになりうるケースがあることに気付いた。勉強する機会があればまた参加していきたい。
・相手が支援を求めてくるのを待つのではなく、日頃の観察や心配りなどが大切だと思った。
・ヤングケラーについて知ることで、自分で出来ることを考えていきたい。
・講師の講演も資料も分かりやすかった。「子どもが家族のケアをすること自体が否定されるものではない」ことが印象に残った。
第2回「性の多様性から多様性を考える」
日時:令和7年2月5日(水曜日)14時~16時
場所:やすらガーデン 講堂
テーマ:性の多様性
演題「性の多様性から多様性を考える」
講師:山口県立下関南総合支援学校教諭 今田 真樹 氏
講座の様子
性的少数者の支援団体であるレインボー山口の一員として、当事者の交流会の企画やレインボープライドの開催など活動されている今田真樹さんに講演いただきました。
「多様な性」について知識と理解を深めることができ、「自認する性別や好きになる性は外見からは分からない」「いろいろな愛・幸せのかたちがある」というお話がありました。改めて自分の性について振り返り、みんな違うことは当たり前であり、人として認め合うことの大切さを改めて考える大変充実した講座となりました。
資料:今田真樹氏作成
参加者アンケートより(抜粋)
・LGBTについて、これほど深く学んだことはなかったので、とても勉強になった。
・性の多様性について、体系的に学べて良かった。とても分かりやすい講義、解説だった。
・自分の性について深く考えるようになった。
・多様性について、自身の考え、また社会の状況について、改めて整理することができた。
・自分の知らない事がたくさんあり、勉強になった。自分のことだけでなく周囲の人のことも考え、これから過ごしていきたい。
第3回「人権が尊重される社会のために~ハンセン病問題から学ぶ~」
日時:令和7年2月12日(水曜日)14時~16時
場所:やすらガーデン 講堂
テーマ:ハンセン病
演題「人権が尊重される社会のために~ハンセン病問題から学ぶ~」
講師:国立療養所長島愛生園歴史館学芸課長 田村 朋久 氏
講座の様子
ハンセン病について専門的かつ分かりやすくご解説いただき、長島愛生園入所者の生活やハンセン病問題についてお話いただきました。
改めて今なお残る社会復帰などの問題に気づきました。また、身近な感染症に向き合うためには何が必要か学ぶことができました。講演の中では、「ハンセン病問題からの教訓を生かし、自分たちの問題として関心をもち、正しい知識を身につけることが大切」というお話がありました。ハンセン病問題について知ることができ、大変有意義な講座となりました。
参加者アンケートより(抜粋)
・ハンセン病について理解が深まった。間違った認識により、多くの人々を苦しめることは怖いと思った。
・正しい理解を身につけ、人権差別をなくすようにしたいと思う。
・ハンセン病についてよく理解できた。差別、偏見、排除、無関心、誤解、改めて勉強になった。
・ハンセン病がどういう病気か、未だに苦しんでいる方がいらっしゃることなど全く知らなかった。自分自身も、知らないことで偏見を持ったり差別したりすることがあると思うので、様々なことに関心を持ち、正しい理解を得ていきたい。
・長島愛生園の見学に行ってみたいと思う。