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こうした身近な仕事は、そこに住んでいる市民のみなさんが自分たちで考え、自分たちで行うことが必要です。
これを「地方自治」(ちほうじち)といいます。
しかし、市民全員が1か所に集まって話し合いをすることはできないので、選挙で市民の代表の人を選び、その代表の人が集まって、市の計画や税金などのお金の使い方(予算/よさん)や、市のきまり(条例/じょうれい)などを、話し合って決めています。
こうした話し合いで市の意思を決めるところが「市議会」です。
議決機関(ぎけつきかん) 執行機関(しっこうきかん)
市民の代表として選ばれた市議会議員は、市議会で市民のみなさんに代わって市の大切な仕事を話し合って決めています。
このことを議決(ぎけつ)といいます。
市の仕事を行う代表者として市民のみなさんから選ばれた市長は、実際に市の仕事を行っています。このことを執行(しっこう)といいます。
2つの関係は対等(たいとう)で、上下の関係はありません。下関市の行政(ぎょうせい)は、市議会と市長がそれぞれ独立(どくりつ)した立場(たちば)から意見を出し合い協力して、市の仕事がきちんと行われています。
市議会には定例会(ていれいかい)と臨時会(りんじかい)の2種類があります。
市議会(定例会/ていれいかい、臨時会/りんじかい)には、本会議と委員会があります。
本会議 議員が全員で議題について話し合う会議
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委員会 議題についてくわしく話し合う会議
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本会議 話し合った内容をまとめて最終決定をします。
会期(かいき)とは、会議を開いている期間のことです。(定例会は2週間から1カ月くらい、臨時会は2日~4日くらい)
委員会には、次の3つがあります。
『常任委員会(じょうにんいいんかい)』 いつも置かれている委員会
『議会運営委員会(ぎかいうんえいいいんかい)』 議会の運営をうまく行うための委員会
『特別委員会(とくべついいんかい)』 必要があるときにつくる委員会
総務委員会(そうむいいんかい)【9人】
市の総合的な計画、財政、税金などを担当します
経済委員会(けいざいいいんかい)【8人】
農林、水産、商工、観光、環境などを担当します
文教厚生委員会(ぶんきょうこうせいいいんかい)【9人】
教育、福祉、保健衛生、病院などを担当します
建設消防委員会(けんせつしょうぼういいんかい)【8人】
道路、公園、市営住宅、港わん、消防、上下水道などを担当します
市議会の中では、同じ考えや意見を持った議員が集まって、会派(かいは)というグループをつくって活動しています。
会派の名前と人数 |
みらい下関(12名)、創世下関(7名)、公明党市議団(5名)、市民連合(3名)、日本共産党下関市議団(3名) |
市議会は、市民の代表として次のような仕事をしています。
市長や議員から提案された議題(議案/ぎあん)を話し合い、市としての意思を決めます。
議長や副議長、選挙管理(かんり)委員などを選挙で選んだり、市長が副市長、教育委員、かん査(さ)委員を選ぶ(選任/せんにん)ときに、賛成するかどうかを決めたりします。
だれでも、市の仕事などでお願いしたいことを、文書(手紙)に書いて、議員を通して市議会に出すことができます。これを「せい願(がん)」といいます。提出されたせい願(がん)は、市議会で話し合い、認められたものは市長に伝えます。また、市の仕事以外のものでも、認められれば、国や県に意見を言うこともあります。
市民の暮らしに関する身近な問題でも、それが国や山口県などの仕事であるため、市の力だけでは解決できないことがあります。このような場合には、市議会の意見を、法律で決められた「意見書(いけんしょ)」として国や山口県などに提出して、市民の希望がかなうよう求めていきます。
いろいろな効果を期待して、市議会としての意見を発表します。
(例えば、「安全都市宣言(あんぜんとしせんげん)」や「飲酒運転根絶(いんしゅうんてんこんぜつ)」に関する決議(けつぎ)などがあります。)
市の仕事が、正しく運営(うんえい)されているかを調査したり、報告(ほうこく)を求めたり、市の事務の進みぐあいや、お金の出し入れ(出納/すいとう)の検査をすることができます。